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豊島教会新聞 2019年8月号 主任司祭 巻頭言

「 Going My way (我が道を往く) 」       

 

                                主任司祭 アシジのフランシスコ 田中隆弘

 

   梅雨明け後、急に真夏日・猛暑となってしまいましたが、こうなると海や川そしてプールが恋しくなってくるのではないでしょうか。

 わたしの場合、中学時代水泳部に所属していたのでなおさらです。神学生時代は神学校のお隣のイエズス会神学院構内にあったプールで夏になると泳いでいました。そして、泳ぎ始めると1km 1000mぐらいを約30分ぐらいでしょうか、つづけてゆっくりと泳いでいました。

 

  中学1年生になった時の担任の先生が水泳部顧問で1年中真黒な顔をした方でした。そんな縁でまったく泳げなかったのですが、水泳部に入れてもらい、泳ぐことができるようになり、そしてさらにだんだんと長く早く泳ぐことができるようになり、また最後には楽に、つまり力を入れることなく、ゆっくりとたくさん泳ぐことができるようになった訳です。

  

さて、わたしがそんな水泳部に入ってみようか、と思ったのはその担任の先生が、はじめてのホームクラスの時に、先生は自己紹介したあとに、黒板に「Going My way」と大きく書き「これからはじまる中学生時代に『我が道』を見つけるつもりで歩んで往ってください!」といったこともあるかもしれません。そして、その「Going My way」はわたしの忘れることのない生涯の箴言の一つになっています。

  

のちに その「Going My way」(我が道を往く)は1944年製作のアメリカ映画の題名と知りました。第17回アカデミー賞では作品

 賞をはじめ、その年の最多となる7部門を獲得した作品です。 「戦争中にもかかわらず一切そのことには触れず、何のアクションも派手な見せ場もない若い神父と老神父のやりとりを中心に、物静かな語り口のうまさによってオスカーを大量に受賞した」名作 です。「The sound of music」とこの作品は わたしのベスト映画です。

 

  以前はこの映画の老神父の主任神父を助ける若い助任神父さんに魅力を感じていましたが、この歳になってアイルランド出身の 夜こっそりとウィスキーの瓶のキャップ一杯分?のアイルランドウイスキーを飲むことを楽しみにしている 茶目っ気のある もう一人 の老主人公の神父、不器用に「我が道を往く」 フイッツギボンも いいなあーと思いはじめました。