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豊島教会新聞 2019年12月号 主任司祭 巻頭言

 『 宣教する巡礼者のメッセージ 』

 

                                 主任司祭 アシジのフランシスコ 田中隆弘

 

  フランシスコ教皇は11月26日(火)上智大学を訪問し講話をしました。

その講話の中で 『ソフィア(上智)。人間は自らの資質を建設的かつ効率的に管理するために、真のソフィア、真の叡智なるものをつねに必要としてきました。 あまりにも競争と技術革新に方向づけられた社会において、この大学は単に知的教育の場であるだけでなく、よりよい社会と希望にあふれた未来を形成していくための場となるべきです。…

 上智大学が礎を置く聖イグナチオの伝統に基づき、教員と学生が等しく思索と識別の力を深めていく環境を作り出すよう、推進していかなければなりません。この大学の学生の中に、何が最善なのかということを意識的に理解したうえで、責任をもって自由に選択するすべを習得せずに卒業する人がいてはなりません。 それぞれの状況において、たとえそれがどんなに複雑なものであったとしても、この行動においては、公正で人間的であり、手本となるような責任あることに関心をもつ者となってください。 そして、決然と弱者を擁護する者と、ことばと行動が偽りや欺瞞であることが少なくないこの時代にあって、まさに必要とされるそうした誠実さにおいて知られる者となってください。… 良質な大学での勉学は、ごく少数の人の特権とされるのではなく、公正と共通善に奉仕する者という自覚がそこに伴われるべきです。それは各自が働くように課された分野で、めいめいが果たす奉仕なのです。わたしたち全員にとっての大義であり、ペトロがパウロに与えた今日でも明白な助言です。「貧しい人たちのことを忘れてはなりません。」(ガラテヤ2・10参照) 』と 語りました。

                        (2019年11月26日 上智大学訪問 教皇の講話より抜粋/カトリック中央協議会)

 

 この講話は上智大学の学生と教員にされたものですが、わたしにはすべての人に対しての大切なメッセージではないか?と感じました。訪日にあたって教皇は長崎・広島・東京で貴重なメッセージを残して行きました。 その一つ一つを、

「宣教する巡礼者」 としての教皇フランシスコのメッセージを、これからゆっくりと共々に読んでいきたいと思います。

 

  *教皇のメッセージ・ミサ説教は、カトリック中央協議会のホームページで全文みることができます。