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豊島教会新聞 2022年3月号 主任司祭 巻頭言

 

 『  義とは 神の正しさ  』

 

                      主任司祭 アシジの聖フランシスコ 田中隆弘

 

 神学生時代のことですが、神学生の共通の認識というものがあったのですが、それは 「神学校に住む神父、神学生は皆奇人変人ばかりだ。」 という思いというか確信でした。しかし、ところがそれと同時に、それぞれ神学生各自が心の中にもう一つの共通の思いとして 「その奇人変人の中で一番まともなのはたぶん自分だろう。」ということでした。

 まあ、私もそう思っていたのですが…。ですから、そんな人たちが集まった集会の議論はたいへんなものでした。はじめて何かの委員会に出席した時の先輩たちのその議論の様子はいまでも忘れることができません。

 

 しかし、そのような場を何回も何年も経験しているうちに、わかってくることがいくつかあるのですが、その一つにある人が 「けしからん」 道理にはずれていて、はなはだよくないと言って譲らないでいる場合の多くは、自分の「正義」 「常識」 に反するからであって、それで、その人はそんなことは 「ゆるせない」 と言っているということです。つまり、結局は自分の 「正義」 の無理強いなのです。

 

 福音書の中でただ 「義」 と訳されるところは 「神の正しさ」 とも訳されるところがあるようです。わたしたちは「義」 のため 「正義」 のためということを聴いたり語ったりするわけですが、しかし、その際に忘れてならないことは、その 「義」 とか 「正義」 は誰にとってのか?ということです。

 

 そして、その際、わたしたちキリスト者にとっては問うべきことは、その 「義」 「正義」 は 「自分の正しさ」なのか「神の正しさ」 なのか?ということです。心の貧しい者、そして力を誇らない者として、ほんとうに 「神の正しさに飢えかわき」 それを求める者として生きる恵みを共に祈りましょう。