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豊島教会新聞 2022年5月号 主任司祭 巻頭言

 

 『  母の日 』

 

                          主任司祭 アシジの聖フランシスコ 田中隆弘

 

  母の日の起源は諸説あるそうですが、最も有力なのはアメリカでアンナ・ジャービスという女性が亡き母を追悼するために、5月10日に赤いカーネーションを教会で配ったという説だそうです。

 

では、なぜ母の追悼にカーネーションを贈ったのか、これには 「花言葉」 が関係していると考えられるようです。カーネーションには、赤は 「母への愛」 ピンクは 「感謝」 紫は 「誇り」 と色ごとに花言葉があるからのようです。

 

 2022年の母の日は5月8日(日)です。(毎年5月第2日曜日)この 「母の日」 ということで思い出すわけですが、母はいま想うに熱心な信仰者でした。ただ、彼女はキリスト信者ではなく、仏教徒でした。しかし、いま考えてみれば、やはり母はわたしたち子供を信仰の世界に導いてくれた信仰者でした。

 

 母は熱心な信仰者でしたが、熱心といっても病弱のため何か特別な宗教的活動をしていた訳でもなく、またわたしたち子供に何か宗教的な話しや説教をすることはありませんでした。ただ、彼女は一日たりとも怠らなかった一日のはじめとおわりに黙々と一人祈る姿は印象的でした。また何よりも信仰者の価値観で人や物に対して行動する姿は見事でした。

 

 それが毎日のことだったので短命でしたが わたしたち子供に大きな影響を与えたのかもしれません。そして、いま考えてみるとイエズス・キリストに導いてくれたのは熱心な仏教徒の祖父母に育てられた信仰の世界の母の 「お陰」 なのだと思います。

 

 皆さんをイエズス・キリストに導いてくれたのは両親あるいは祖父母、親せき、友人…でしょうか?「母の日」 にあたり、わたしたちをイエズス・キリストのもとに導いてくれた信仰の世界の母に、

共々に感謝をささげたいものだと思います。