豊島教会新聞 2016年7月号 主任司祭 巻頭言
『 いざ鎌倉 』
主任司祭 アシジの聖フランシスコ 田中隆弘
豊島教会の婦人会主催の遠足で鎌倉に行きました。鎌倉は前の前の教会である小平教会の遠足以来でしたので、ほんとうにひさしぶりでした。
その小平教会の時も高徳院鎌倉大仏に参詣したのですが、今回も大仏を訪れることができました。意外のことに数ある鎌倉の仏像の中で「国宝」の指定を受けているのは この高徳院の大仏だけのようです。また、それでいて「仏像の床は大地震の際にはその下の台座から離れて地震の方向にすべるように造られてある免震構造・・・」になっている とのことです。
今回の「昭和の大修理」以来の50年ぶりの大修理後の大仏さまがどうなっているか?姫路城(白鷺城)のように「白すぎ城」と言われているほど キレイすぎていないか、と心配していたのですが、そんなことにはなっていませんでした。 ゆったりとして優しい微笑みを浮かべて、わたしたち巡礼者を迎えてくれました。それはこの大仏さまが 「阿弥陀如来坐像」だから ということだからなのでしょう。
さて今回の遠足のパンフレットには「婦人会遠足~いつくしみの特別聖年~」とありましたが、イエス・キリストが命をかけて わたしたちに伝えてくれた神さまは「『わたしが求めるのは憐れみであって、いけにえではない』とはどういう意味か行って学びなさい。」 との御言葉の先に観える憐れみ深い 、いつくしみ深い神です。
きっと 特別聖年のいつくしみ深い神さまの口元も、ゆったりとして優しい微笑みを浮かべているのでは ないでしょうか?