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豊島教会新聞 2017年11月号 主任司祭 巻頭言

 

                  アインシュタインの 「幸福理論」 と 教皇フランシスコ                   

                                      

                      主任司祭  アシジの聖フランシスコ 田中 隆弘

 

   1921年にノーベル賞を受賞した物理学者アインシュタインが翌22年に来日して東京の帝国ホテルに滞在した際、メッセージを届けに来た日本人の配達人にチップ代わりに渡した二枚の手書メモがエルサレムで競売にかけられ、手数料と合わせて156万ドル(約1億7700万円)と24万ドル(約2700万円)で落札された。

   156万ドルで落札されたメモは帝国ホテルの便箋に 「静かで節度のある生活は、絶え間ない不安に襲われながら成功を追い求めるよりも多くの喜びをもたらしてくれる」 と明記。 科学的価値はないが、幸福に関するアインシュタインの考え方を示すものとして注目されている。もう一枚のメモには「意思あるところに道は開ける」と書かれていた。 (2017・10・25 東京新聞記事より抜粋)

   さて、教皇フランシスコは10月19日、バチカンで、フランス南東部リヨンのカトリック学校「アンステイテユシオン・デ・シャルトルー」の学生たちに話した。学生たちはビジネスや経済関係の高等教育に進む準備をしている。

   教皇は学生たちに、人生の 「人間的・哲学的・霊的な」 側面に触れる教育を受けていることをうれしく思うと伝え、こうした要素は将来の職業生活にとって必要不可欠になると語った。

   「金銭の誘惑、金銭への隷属に捕らわれない自由を保つすべを学んでください」 と教皇は語り掛け、「皆さんには自分の将来を決める力があります」 と続け、「たとえこの世が皆さんに成功のために努力することを期待しても、自分できょうだい愛の道を歩む手段と時間を確保し、人と人の間に壁ではなく橋を築いて、より公正で人間らしい世界の建設に参加してください」 と促した。 (2017・10・29 カトリック新聞記事より抜粋)

  アインシュタインと教皇フランシスコから学び、聖母マリアのとりつぎを願いましょう。