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豊島教会新聞 2018年4月号 主任司祭 巻頭言

 

『 花見するサボテン 』

 

                        主任司祭 アシジの聖フランシスコ 田中 隆弘

 

  神父になって諦めなくてはならなかったものにペットを飼うというものがありました。わたしの場合、犬も大好きですが、猫は生まれてからずうっと家にいたので、特に猫ができれば飼いたいものだと思っていました。しかし、ペットは好き嫌いがありますし、何よりペットの毛アレルギーの人たちもいるので教会では飼うことはむずかしいので諦めました。 ですから、わたしの場合はもう一つ、やはり幼い子供のころから身近にあった植物、特に鉢植の植物を神父になってから手もとに置いています。そして、この鉢植の植物もペットの動物と同じように、やはり“愛情”が大切です。

 目をかけて、いつも気にかけ、その状態を観察していかなければならないのです。小さなころ台風が近づくと  一家をあげて数十の鉢植を家の中に避難させていたことを思い出します。“愛情”なくして育て、守ことはできないのです。               

 

 前の教会からいただいた「ボケの鉢植」はいまは司祭館前庭に植えかえ大きくなってキレイな花が咲いてくれています。そして、豊島教会からは昨年の霊名のお祝い日にいただいた「サボテン」がいま司祭館の2階個室の窓辺にあります。ここが一番陽あたりのよい暖かい所なのです。 

 日中は窓辺に、そして夜はカーテンをしめる時に別の場所に置き、朝カーテンを開ける時に、また窓辺に移すのです。また「サボテン」ははじめてなので、水やりがわからないのでサボテンなのでテンの日【10.20.30日】に水やりをしています?

 

 さて、復活したイエス・キリストに出会う人たちですが、マグダラのマリア、ペテロやヨハネたちはイエスを“愛する者”たちです。しかし、復活したイエス・キリストに出会った時、まだ彼らは理解が足りない者でもありました。でもそんな“知力”よりも“愛”のほうが大切だったということではないでしょうか?

 特に復活したイエス・キリストは、もう神の愛そのものなのでしょうし、そのイエス・キリストと出会うためには、その愛に応える“愛”が何よりも必要なのでしょうから…。

 

 今年も司祭館2階の個室からは見事な満開のソメイヨシノの桜を観ることができました。そして、今年は窓辺のサボテンたちも花見を楽しんでいるようでした。すべてのものは愛情をそそぐ時真の姿が観えてくる、のかもしれません。

 

 

  花見するサボデン