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豊島教会新聞 2023年3月号 主任司祭 巻頭言

 

 2023年  教会新聞 3月号

 

 

『  何を論じ合っているのか。 』  

 

                       主任司祭 アシジの聖フランシスコ  田中隆弘

   

イエスは弟子たちに、「途中で何を議論していたのか」 とお尋ねになった。彼らは黙っていた。途中でだれがいちばん偉いかと議論し合っていたからである。

 

イエスが座り、十二人を呼び寄せて言われた。「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。」 そして、一人の子供の手を取って彼らの真ん中に立たせ、抱き上げて言われた。

「わたしの名のためにこのような子供の一人を受け入れる者は、わたしではなく、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。」(マルコ9・33b‐37)

 

 わたしは司祭叙階後、新司祭としてカトリック町田教会の助任司祭として働きはじめました。ある時、主任司祭の酒井神父さんと共に市役所に選挙の期日前投票に行きました。 選挙投票日当日が子どもたちの夏期キャンプ中だったからでした。

 

その際に 「職業」 を選択記入するのですが、当然 「神父」 はないのです。初めてのことだったので、隣りの酒井師に 「何と記入すればいいのですか?」 とたずねると 「わたしたちは「奉仕職」 だから 「サービス業」にすればいい。」 と答えてくれました。 「なるほど」 と想い 「サービス業」 にしるしをつけて選挙投票をすませました。

 

その帰り道、東京教区司祭のなかでサービス精神随一の酒井師は 「わたしたちがサービス業ということは信者の皆さんには だまっていようね!サービスするようにと言われてしまうから…。」とニコニコ笑っていいました。 わたしはとてもおもしろかったので、帰って皆さんに報告しました。

 

しかし、司祭だけではなく、イエス・キリストの弟子であるわたしたち皆 「仕える者」 なのではないでしょうか。

イエスは座り、腰をおろして そのことを教えてくれています。重要、重大なことだからです。