豊島教会新聞 2017年1月号 主任司祭 巻頭言
「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ
All Really Need to Know I Learned in Kindergarten 」
主任司祭 アシジの聖フランシスコ 田中隆弘
あけまして おめでとうございます。新年もよろしくお願いいたします。
さて、皆さんはこの新しい年のはじめに、何か目標をたてましたか?
ある方が、「幸福とは、今欲しいものを犠牲にして、本当に欲しいものを手に入れることである。」と語っています。
人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちで日々を送ればいいか、
本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らず幼稚園で教わった。
人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、日曜学校の砂場に埋まっていたのである。
わたしはそこで何を学んだろうか。
何でもみんなで分け合うこと。 ずるをしないこと。 人をぶたないこと。
使ったものはかならずもとのところに戻すこと。
ちらかしたら自分で後かたづけをすること。 人のものに手を出さないこと。
誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと。
食事の前には手をあらうこと。 トイレに行ったらちゃんと水を流すこと。 焼きたてのクッキーと冷たいミルクは体にいい。
釣り合いの取れた生活をすること― 毎日、少し勉強し、少し考え、少し絵を描き、歌い、踊り、そして、少し働くこと。
毎日かならず昼寝をすること。
おもてに出るときには車に気をつけ、手をつないで、はなればなれにならないようにすること。
不思議だな、と思う気持ちを大切にすること。
ロバート・フルガム Robert Fulghum